リボーンアート・フェスティバルは宮城県の牡鹿半島と石巻市街地を主な舞台とした、アートや音楽などを楽しむことができる大規模なお祭りです。

リボーンアート・フェスティバル(宮城県)

芸術における地元密着型のプラットフォームとして2017年に第1回が開催され、日本全国のアーティストへの活躍の場として提供。2019年には第2回が開催され、7つのエリアで7組のキュレーター及び60組に上る作家が「いのちのてざわり」をテーマに作品が提供されています。地域全体で行うため、芸術だけでなく地域で楽しめる職体験やライブなどのアクティビティも充実しているのが特徴です。

例えば「食が生まれるところ」を探検するイベントである、石巻フードアドベンチャーでは腕利きの料理人たちが地元の旬の食材を作って料理をふるまいました。一方で地元のお母さんたちが提供する「はまさいさい」では、浜での暮らしに根付いた料理を明るいテラスで楽しむことができます。

ほかにも野生のシカをシカ肉として解体し、加工販売の全体を紹介することで命のつながりや生態系に対する感性を養っていくイベントもあります。このように現代的な芸術と、伝統的な食文化が融合することで新たな価値観を想像するという点では非常に特徴的なイベントでした。このような大規模イベントめぐるためには、少なくとも一泊はしたほうが全体を楽しむことができます。その点も見越し、宿泊・研修施設「もものうらビレッジ」も併せて提供しています。

周りを山海に囲まれた牡鹿半島の桃浦にある施設で、宿泊サービスだけではなく暮らしの知恵を学ぶプログラムも用意。この施設は東日本大震災の津波被害を受けたこの地域で、多くの人に漁業を知ってもらい将来の担い手になってもらえることを願って作られた「男鹿漁師学校」が派生したものです。人が自然の中で培ってきたノウハウや里山資源などを通して、生きていくための術を学べます。

これらの魅力的な祭典を1泊2日のツアーで回ったり、旅行の一部に組み込んだりすることで様々な楽しみ方ができるということで大いに盛り上がりました。ほかにもガイドスタッフと一緒に回るサイクリングツアーや、牡鹿半島・網地島を回る単独ツアーなども用意されその地域を楽しむことも可能。すべてを回って満喫せずとも、当日中に東京に戻ることもできるプランもあるためその点でも魅力に感じた人は多かったようです。このように、芸術支援だけでなく地域に対する情報提供や体験を通した地方創生の効果もあると言われています。