武蔵野大学は、大正13年に東京都中央区築地に武蔵野女子学院として誕生しました。当初の校長は、国際的な仏教学者で文化勲章を受章した高楠順次郎氏で、女子教育の必要性と社会進出を積極的に考慮したことがきっかけで創設された学校です。その後場所を移転したり、高等女学校や女子短期大学、女子大学、幼稚園などを開設し、2003年に武蔵野女子大学が武蔵野大学と改称され、翌年男女共学の大学となりました。


建学の精神は、「生きている人が幸せになるために、独りよがりの心を改め、正しい道理を極め、生きがいのある楽しく平和な世界を打ち立てたい」という仏教の根本「四弘誓願」に基づいたものです。そこで「世界の幸せをカタチにすること」「アクティブな知を獲得する質の高い教育を行うこと」「世界に羽ばたき、世界を迎え入れる大学にすること」をモットーに、文学部や法学部、グローバル学部、人間科学部、データサイエンス学部、教育学部、薬学部など様々な学部を備えています。


さて、その武蔵野大学を受験するのに、スカラシップ入試という試験があります。ムサシノスカラシップといわれていて、奨学金付与を目的に基礎学力検査と面接を行う試験です。基礎学力検査は学科によって試験内容が異なりますが、約60分間のマークシート方式の試験で、基礎学力検査に通過すれば面接に進むことができ、そこで合否が決められます。


合否発表は12月中に行われるので、入学手続きの際には入学金が少なくて済むのです。また入学手続きの期間を2回も受けているので、センター試験や一般入試へのトライアルという感覚で受験することも可能です。スカラシップで、小学生の対象にならなかった場合や合格支店の申請しなかった場合で、一般入試の合格者と同等かそれ以上の成績なら、一般入試を免除して合格になることもあります。合格者の中でも優秀な成績なら、最大4年間、薬学部なら6年間授業料が減免され、国公立大学並みの授業料で良くなります。


ムサシノスカラシップと同じようにスカラシップを活用する大学がほかにもあります。東京工芸大学で行われるアートスカラシップです。アートスカラシップは、入試の成績優秀者を解く体制として初年度の納入金を一部免除するという制度です。また、前年次の学業成績が優秀だと翌年次の授業料が1年間半額になるという制度もあります。アートスカラシップは、AO入試や推薦入試などで入学の権利を取得したうえでの入試申し込みとなります。