日本には映像やグラフィック、絵画など様々な分野で才能あふれる若手アーティストが存在していますが、欧米などに比べると厳しい環境にさらされています。中には若手芸術家育成のための賞と、付随する展覧会があります。昭和の時代を代表する展覧会も存在したりしています。それでも世界にはアートだけで生計を立てている人が大勢いる中、日本の場合はごく一握りの人しかアート一本で暮らしていけないため、多くの有望アーティストが商業的な仕事やアルバイトをこなしながら創作活動を続けているのが実態です。
そこで、近年ではこのような現状を自らの手で変えていこうとする取り組みが始まっています。展示会は自分の作品を世に出すための大きな一歩ですが、都会で展覧会を開くには会場費などで多額の出費が必要です。資金獲得の方法として現在、最もポピュラーなのがクラウドファンディングの活用です。インターネットが発達した現代ならではの方法で、自分の作品や取り組みを応援してくれる人から直接的な支援を受けることが可能になりました。
このほかアーティスト自らが若手アーティスト支援を実施するという斬新な動きが映像クリエーターの中で始まり、活動を盛り上げています。映像アーティストは機材などを揃えるのが資金的に大変で、高額の資機材を導入できないという悩みがありました。互いに資金を出し合うことで、高額な資機材が導入できるなどのメリットがあります。