現代アートとは何か?
日本は世界でも稀有な文化を持っていて、浮世絵や陶芸など古典的な芸術が世界で認められています。日本は芸術や文化に関してレベルが高く、古くから人々は素晴らしい芸術文化に触れてきているのです。京都の町を歩くだけでも神社仏閣自体が宮大工が仕上げた芸術であり、文化であることがひしひしと伝わってきます。文化芸術の分野でレベルの高い日本人は、現代アートの分野でも世界に求められている人が非常に多いんです。昨今ではデジタルアートなどが注目を集めています。
これは日展で賞を受賞していなくても、芸術大学を卒業していなくても誰でもパソコンを活用して絵画やイラストを描けるようになっており、暗号資産としての取引もあって誰もがアーティストに成れるチャンスを提供してくれています。いわば現代の開かれた芸術であり、誰もが芸術家として活躍できるといっても過言ではありません。デジタルアートも現代アートに入りますが、はっきりとした定義を述べると1990年以降の芸術を指しています。第二次世界大戦が終了し、芸術家たちが拠点をパリからニューヨークに移し、その後観念の芸術として発展したものを指します。今まで文化芸術の歴史とは、宗教画や貴族のプロパガンダに始まり、写実的な印象派などという歴史をたどってきました。現代アート作家たちは網膜の芸術ではなく、精神の芸術を提唱しており、それこそが現代アートであり楽しみ方でもあるんです。
絵画を見て写実的なものに感嘆したり、感動するだけではなく、鑑賞者が刺激を受けてそれを頭の中で考えて芸術を完成させるのが現代アートというものなんです。そのため精神の芸術ともいわれるようになっているのです。日本人若手アーティーストの中にも、ニューヨークで活躍する人も多くなっていて、インスタレーションやコンセプチュアルアート、メディアアートやパフォーマンスアートで高い評価を得ている人もたくさんいます。新旧の芸術をうまく融合させたアートなども日本人の若手アーティストに多く見られる特徴といえます。日本古典の振袖を活用したり、日本の金魚をインスタレーションとして展示したり、こうした芸術は特に西欧人にとって物珍しく魅力を感じる人が多い傾向にあるのです。今世界中ではやっているバンクシーなども現代アートの代表格といえるでしょう。神出鬼没で、どこに出現し誰の壁面に描くかわからないスリルとともに社会風刺するというのは、非常に斬新で鑑賞者の頭の中でいろいろと考えさせる精神アートといえます。